Vol.056 誕生日
2020年07月14日更新
先週、一人の講師が誕生日を迎え、そこにいたメンバーで簡単なお祝いをさせていただきました。
かつてのプラスジムでは講師の誕生日近くには、みんなでケーキを食べて談笑する、という習慣がありました。
ところが、スタッフ数が30人、40人、50人・・と増えるに従い、その方法で全員お祝いするのは無理が出てきました。現在は、たまたま誕生日当日と何かの予定が重なった場合に限り、ささやかなお祝いをさせてもらっています。
生徒に対して、このようなイベントを行うのはさらに難易度が高くなります。
お祝いをするとなれば全員に等しく行う必要があること、中途半端になってしまってはあまり意味がないこと、などを考慮し、現在まで「何も行わない」という方針で統一しています。
しかし、一人ひとりの誕生日をもっと大切にしたいという思いはずっとあります。
なぜなら、この日は成績の優劣や仕事の実績に関係なく誰もが「主役」になれる日です。
こんな日はカレンダーのどこにもありませんから。
誕生日は、子どもの成長を振り返るのにも良い一日です。
前年にポジティブな出来事があった場合は、ぜひその内容を本人に言葉で語らせてあげてください。
例えば、「14歳になって定期試験で初めて400点を超えることができた。部活のキャプテンにもなったし、都大会で初めて決勝進出できた。」といった具合です。
振り返りのあとは「じゃ、15歳はどんな1年にしようか?」と言ってあげてください。
これで充分。
今日の「主役」は、それを周囲に宣言することで、次の1年間の目標実現可能性が高まります。
しかし、成果に対する承認や抱負の宣言よりも、はるかに大切なことがあります。
それは、「存在への感謝」を示すことです。
別に誕生日でなくても構わないのですが、「1年で最もそれにふさわしい日は何月何日か?」と考えてみると、大半の人はこの日になるのではないでしょうか。
ところが近しい存在であるほどに、こんな簡単であるはずのことが相当に難しい。
存在価値(=存在への感謝)は対象の喪失によってしか、実体験として認識できないからです。
体験できないという問題に加えて、どう伝えるかという問題もあります。
「あなたがいて嬉しい」
言葉ではっきりそう言えればいいですが、なかなかそれはできませんよね。
だからこそ、どうやってそれを伝えるか、しっかり考えたいものです。