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Vol.066 ボトムライン・コントロール

Vol.066 ボトムライン・コントロール


2018年08月21日更新



「上を見て仕事(勉強)をして、下を見て生活をする」
ちょうど10年前、ある大学の先生から教えていただいた言葉です。
成績を伸ばそうと思ったら、この言葉のように自分よりもできる人を意識して頑張ってもらいたいと願うものですが、残念なことに「伸びない子」というのは下と自分を比較したがるものです。
そうした生徒に「上をみてがんばろう!」とは教えますが、「安心して楽をしたい」というのは人間の普遍的な欲求です。理想論を述べているだけでは成績は伸ばせませんから、現実的に考えることもまた私たちには必要になってくるわけです。
そこで出てくるのが「ボトムライン・コントロール」という考え方です。
教室運営で、私が常に気にしているのは「ボトムライン(最も低い基準)」は誰かということ。
ここで見る「ボトムライン」は、成績ではありません。
成績のような「成果」ではなく「行動」に注目をします。
勉強時間、規律、授業態度・・
そういったものです。

「やる気がある生徒」には関係のない話なのですが、「やる気がない生徒」の「行動」の基準は全員この「ボトムライン」までは落ちてくる可能性があります。
ですので、「ボトムライン」に落ちても、一定の基準は越えているようにしなければなりません。
「ボトムライン」そのものをしっかりと底上げするのです。
例えば、プラスジムでは以下のような仕事がそれに当たります。

・生徒を正しい姿勢で座らせる
・自習中などにスマホを触っていたら注意をする
・自習中に私語があったら注意する
・遅刻をさせない
・宿題をきちんとやっているか細かくチェックする

やる気のある層をさらに伸ばすための施策を「攻めの仕事」だとすれば、これは「守りの仕事」であり、地味な上に精神を消耗する非常に大変なお仕事です。
しかし、このような仕事を「疲れるから」という理由で手抜きすると、「ボトムライン」はどんどん後退し、最終的には「学び舎」としての体裁もなさなくなります。
公立の小学校や中学校で非常に良く見る光景です。

学校見学の時期です。
学校には「やる気がある生徒をさらに伸ばすための環境づくり(攻めの仕事)」が得意な学校もあれば、「ボトムラインが高く、落ちこぼれをあまり出さない(守りの仕事)」が得意な学校もあります。
私の印象ですが、広報によるパフォーマンスが派手であったり、校長先生が威勢の良い学校は前者であることが多いような気がしますね。
後者の学校は地味で堅実な校風であることが多いです。
よく目を凝らして学校見学をすれば「ボトムライン」は簡単にわかります。
勉強のやる気があまりない生徒の場合は、「守り」に強い学校の方が向いています。
派手な宣伝に振り回されないようにしたいものです。