Vol.098 最高の教師
2020年07月14日更新
プラスジムには「卒業」という制度があります。
大学や大学院の卒業まで勤め上げてくれた講師(※)に対して、卒業証書というかたちで感謝状と記念品を進呈し、新たな旅立ちをささやかながらお祝いさせていただいています。
※)原則的には大学卒業とタイミングと合わせますが、やむを得ない事情によって勤務することが難しくなった講師にも卒業資格を認定することがあります
今回、卒業することになった先生たちは先日のブログでご挨拶させていただいた廣岡をはじめ、プラスジムの根幹を支えてくれていた先生ばかりでした。
その偉大さを知っているからこそ、残された講師の不安も大きいわけですが、私はこれから先のプラスジムはさらに素晴らしい場になっていくという確信を持っています。
その理由をご理解いただくためには、最高の教師とはどういう存在か?ということについて説明させていただかなければなりません。
最高の教師とはどういう存在か?
一言で表現します。
それは「教え子を自分以上にできる人」です。
もう一度言います。
「教え子を自分以上にできる人」が最高の教師です。
その理由を極端な例え話で説明します。
仮に、一週間の指導で東大に合格させる力を持つ神様のような教師がいたとしましょう。
この教師は、自分の「東大に合格する技術」を一週間で教え子に伝授しているわけです。
この教師が24歳、教え子が17歳だとします。
もし、この教師が12年かけて習得した「東大に合格する技術」のすべてを1週間で17歳の高校生に伝授することに成功したならば、17歳の彼は24歳の教師より短い時間でその技術を習得できたことになります。
教育は、自分の中にあるものを教え子の頭と心へ届けるという仕事です。
優秀な教師であればあるほどに、その伝達能力は高く、論理的理解と感情的理解の両側面からその教師の中にあるものの多くを教え子の中に残します。
すべてを伝えきることは当然不可能なのだけれども、それでも力の限りを尽くして自分の中にあるものを次の世代へと繋いでゆく。
教え子には最初から持っているものもありますから(年齢が若い=残された時間がたくさんある、も含め)、教師が残してくれたものが加わることでさらに高いところへ到達できるというわけです。
今年の卒業生はまさに最高の講師陣でした。
彼らが何よりも素晴らしかった点は、自分たちのすべてを教室に残そうとしてくれたことです。
彼らの意志はこれから先も教室の中に残り続けることでしょう。
一緒に働けたことに心から感謝をしています。