Vol.113 人が成長するとはどういうことですか?

Vol.113 人が成長するとはどういうことですか?



2019年07月23日投稿
2020年07月14日更新



プラスジムでは年に二度、スタッフと講師全員が集まる「総会」というイベントがあります。
先日、2019年7月21日はその日で、私から塾の理念を共有したり、それぞれの部署から活動内容の報告をしたりといったことを行いました。
そこでのお話をひとつ共有させていただきます。

総会2019.07.23

プラスジムが大切にしていることは、生徒たちを成長させるのはもちろんのこと、この仕事を通じて自分たちも成長していくことです。中学生や高校生の指導を通じて、教える側もとても多くのことを学びますし、それこそがこの塾で大切な時間を過ごすことの価値でもあると考えています。
「みんなで成長しよう」というメッセージはそれこそ創業時からずっと言い続けてきたことではあるのですが、ここにきて、はっと気づいたことがあります。
そもそも、私の言う「成長」の意味がきちんと伝わっていないのではないかと思ったのです。
辞書で「成長」の意味を調べてみましょう。
そうすると、

1 人や動植物が育って大きくなること。おとなになること。
2 物事の規模が大きくなること。拡大。

出典:デジタル大辞典(小学館)   


とあります。
例えば、生徒の偏差値が伸びたとき、講師は「成長したね!」といったような言葉を当たり前のように言いますが、この辞書の定義だけに従えばそれを「成長」と言っていいのかも怪しくなります。
ましてや、社会人や大学生にとっての「成長」ってなんでしょうか?
まずはこの曖昧な言葉の意味をきちんと定義しておく必要性を感じたわけです。

そこで、「人が成長するとはどういうことですか?」と会場で聞いてみました。
想定していた最も多い回答は「ある地点においてできなかったことができるようになる」なのですが(時間の都合上、聞けませんでした)、そうだとするのであれば、例えば私が、スマホゲームが上手くなることも「成長」の定義に当てはまってしまいます。
仮にスマホゲームが上手くなったとしても、私に「成長」の実感はありません。
むしろ虚無感の方が大きいような気がします。
ですから、私たちが「成長」という言葉を使うとき、その意味では不十分なのです。

このように「成長」とは、「何かに習熟する」ことだけを指しているわけではありません。
では、「成長」とはどういうことなのでしょうか?
会場で私が伝えたのは以下の2つです。

・ありたい自分に近づくこと
・(社会や組織から)求められる自分に近づくこと(≒社会的価値を高めること)

これが教育的な意味における「成長」です。
「ありたい自分」が見えていない上に「求められる自分」もわかっていない人というのは、自分の成長戦略を自分の意志でコントロールできていないわけです。

では、それぞれが目指すべき姿はどういうものなのか。
今回の総会は、それをしっかり考えてもらうための時間としました。


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