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Vol.146 自分がどこに属していると自分で思うか

Vol.146 自分がどこに属していると自分で思うか



2020年03月24日投稿
2020年03月24日更新



「複雑ネットワーク」という研究分野があります。
ざっくり言うと、物事のつながりがどういった影響を生み出すのかについて考察する学問です。
この分野の研究の第一人者に、アルバート=ラズロ・バラバシ氏がいます。世界で現在もっとも多く論文が引用される研究者の一人です。
このバラバシ氏が受験の成功とその後の年収というテーマで興味深い考察をしています。
日本の大学受験生に例えてわかりやすく説明します。
大学受験生A君とB君の第一志望校はそれぞれ早稲田大学の政治経済学部経済学科。
2020河合塾合格基準偏差値で70.0です。
そして、滑り止め校もそれぞれ同じで立教大学の経済学部。
こちらの合格基準偏差値は62.5です。
入試直前、2人の実力はまったく同じ。しかし、不運にもB君だけが第一志望校の早稲田大学に不合格となってしまったと仮定します。
この2人の受験の結果と将来の年収に差異があるのか、というのがバラバシ氏の考察です。
結論は「ない」。
以下、氏の書籍から引用します。


「卒業10年後の年収を決める重要な要素は、その学生が通った大学の名前ではなかった。長期にわたる成功を決める唯一の要因は、たとえ合格しなかったにしろ、その生徒が出願した最難関大学にあった。(中略)あなたの子どもの成功を決めるのは、「パフォーマンス」と「野心」-自分がどこに属していると自分で思うかーなのだ。」

アルバート=ラズロ・バラバシ『ザ・フォーミュラ』P62   


では、難関大学にとりあえず出願すればいいのかというと、そんなはずはなく(笑)、以下のようにも言っています。


「実力もなく出願した場合、その結果は明らかであり、自信や自分を信じる能力が成功に大きな影響を与えるとはいえ、それはあくまで優れた学力に見合っていなければならない。」

アルバート=ラズロ・バラバシ『ザ・フォーミュラ』P62   


合格に見合うだけの実力のともなわない出願に関しては、この話に当てはまりません。

全国には、絶対合格と思っていた学校に不合格となり、絶望している受験生も数多くいると思います。
そんなわが子の受験結果にがっかりされているお父様お母様もいらっしゃるかもしれません。
そうしたすべての方に申し上げたい。
本当に価値があったのは、あなたやご両親が「その学校に挑戦する資格が自分(子ども)にはある」と思ったことなのです。
自分の合格を信じて努力できたことなのです。
どんな学校からでも、腐らず前向きにがんばれば必ず道は拓けます。
2020年春、新しい環境で充実した学校生活を過ごされることを心よりお祈りしています。


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