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Vol.245 Sign

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2022年02月22日投稿
2022年02月22日更新



高校生になると、多くの生徒は驚くほど大人の表情を見せるようになります。
私のように、中学生高校生を何十年も見ている立場の人であれば、きっと誰もが思うこと。
それは中学入学から高校卒業までのどこかのタイミングで、いつの間にか、大半の生徒は子どもから大人へ変貌を遂げるということです。
その変化をひと言で表現するなら、それは「自立」です。
経済的に、ではなく、精神的な自立。
それを達成した生徒とそうでない生徒に、私たち教師は大人と子どもの違いを感じ取ります。

2月21日、都立高校一般入試※が終わりました。
大きな試練を乗り越えた、やり切った。
そう思えるような出来事が人間を成長させるとするならば、中学校の卒業式ではなく、高校受験を終えた瞬間こそが、実質的な転換の起点となる可能性は高い。
たいていの物事は実質的な転換が先にあり、その後に形式的な転換がきます
恋愛で例えるならば、気持ちが冷めるのが、お別れよりも先にくるという意味です。

大人になると言っても、外見が突然変わるわけではありません。
子どもの日常の中にあるたくさんの兆候が、いつか来る巣立ちの日を予感させるようになります。
夕飯で嫌いな食べ物を出しても文句を言わなくなった。
部屋を掃除したら「ありがとう」と言われた。
買い物にいったら「荷物、持とうか?」と自分から声をかけてくれた。
そういった変化を見落とさないことです。
なぜなら、その先に残された時間がそんなにたくさんあるわけではないから。
それはとても大切な時間です。
完全に大人と大人の関わり合いになってしまえば、親が子どもに出来ることは少なくなります。
何かしてあげようと思っても遠慮するようになるからです。
それは健全なことには違いありませんが、そのときになって、親として子どものためにやってあげたかった関わり合いができなかったことを後悔してももう遅い。
個人的に、親側に足りていないことが多いのではないかと思うのは、正直に謝ることです。
親だって人間なのですから、失敗することはあります。
「あのとき、こうすべきではなかった」と思うことの一つや二つはあるのではないでしょうか。
心に傷を残したまま大人にさせるのではなく、「ごめんね」と素直に伝えた方がいいと思います。
そのことがきっとお互いの将来に良い結果をもたらしますから。

※正式には、第一次募集及び前期分割募集


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