Vol.058 良い活気、悪い活気

Vol.058 良い活気、悪い活気



2018年06月19日投稿
2020年07月14日更新



学習塾で設計しなければならないことの一つに、「空気をどう作るか」があります。
どういう塾づくりを目指すかによって、この「空気感」は決まります。
プラスジムは「笑顔が多くて活気ある塾」を目指していますが、それを是としない塾もあります。
静かな環境であることが最優先、来客が「こんにちはー」と挨拶をして入室してきただけで、「生徒が勉強しているので静かにしてください!」と注意を受ける学習塾もあるくらいです。
飲食店にも色々な雰囲気のお店がありますし、どういう塾づくりをするかに正解はありません。
活気のある塾があってもいいし、静かな塾があってもいい。
その点に正解はないのですが、「空気の作り方」に「良い」「悪い」はあります。
結論から言えば、その「空気」が教師の主体的な働きかけによって生み出されているものであれば〇、その「空気」が生徒によって自然に出来てしまったものであれば×です。
授業中に生徒が好き勝手に騒いでいる塾は論外ですが、生徒が全体的に萎縮してしまっていて暗く湿気を帯びたような「空気」になってしまっている塾もダメ。
「空気」を生み出す主体はあくまでも教師
これは学び舎づくりの鉄則です。
塾に限らず、学び舎にはその「空気」が合う生徒達がやってきて勉強をしています。
そこで勉強をする生徒達の学習環境を守るために、その「空気」を守ることは教師の重要な責務。
小学生や中学生の学び舎においては、「空気」の重要性はさらに高まります。
なぜなら、経験量も少なくて論理が未発達な時期、「言葉による説得」は効果が薄い。
しかし、生徒は論理には従えなくても「空気」には従います
「空気」という「見えない線」をきちんと引いておけば、そこから飛び出す生徒はほとんどいません。

最初に書いたように、プラスジムは「笑顔が多くて活気ある塾」を目指しています。
この活気をコントロールするのは教師であり、生徒ではありません。
ところが、これが結構大変なことなのです。
学習塾において、教師は生徒よりも年齢が上です。
人数も、生徒数>教師数 であるケースが大半でしょう。
一般的に、大人よりも子どもの方が元気な上に人数も多いわけです。
気を抜くとあっという間に「空気」を生み出す主導権を生徒に奪われてしまいます。
生徒によって好き勝手に作られた活気は悪い活気です。
ただ騒いでいる子どもがいるだけの塾になど、誰も通いたくないでしょう。
活気ある教室にするなら、その活気は教師が作らなければならない。
教師の存在感は常に、生徒たちのエネルギー総量を上回っている必要があるということです。

そのために取り組んでいるのが「挨拶」です。
プラスジムには入退室時に、スタッフは大きな声で挨拶しなければならない決まりがあります。
生徒が入室してきたら、スタッフ全員が大きな声で挨拶をします。
生徒と話している途中であっても、指導中であってもそれは変わりません。
若者の集まる場として考えたときに、明るく元気な「挨拶」の声が響き渡っている状態というのは、「良い」活気の最たるものだと考えているためです。


この記事をシェアする