Vol.009 ベテラン塾長がこっそり教える良い個別指導塾の選び方
2020年07月14日更新
今日のお話、全国の個別指導塾の塾長や教室長の先生方が読むとおそらく、
「それを言うなよっ!!!」
と思われると思います。
塾関係者にとっては耳の痛いお話なので。
そのため、塾選びに迷われる保護者様にとってはお役にたてる記事です。
自塾のことは棚に挙げて書きました(笑)
カリキュラムがしっかりしている?合格実績が出ている?それとも、講師の質?
こういったことは確かに塾の良し悪しを決める要素ではあるのですが、プロでない限り、このような切り口から良い塾を選び出すのは至難の業だとわたしは思います。
そのため、生徒集めに必死な塾長にあれやこれやと説得されて、「なんとなく」塾を決めてしまう方がいかに多いことか。
プロのわたしでも、自分の息子を連れて色々な塾に行って、「講師の質」という観点から良い塾を見つけ出そうとしてもおそらく無理でしょう。専門領域で何かを判断するというのは、そのくらいに難しいことです。
そのため、塾選びに悩まれる大半の皆さまにとって役に立つのは、「具体的で、カンタンで、誰にでも判別可能な塾選びの視点」だと思います。
個別指導塾に関して言えば、これがですね・・
実はあるのですよ。
これを言ってしまうのは勇気がいるのですが、自戒もこめて公開させていただきます。
この2つが両立していたら良い個別指導塾です。
・第二条件:教室が整理整頓されていて清潔であること
掃除が教室スタッフの業務になっている学習塾でしかこの視点は通用しません。
個別指導塾において清掃業務が外注されていることはほぼありません。
そのため、個別指導塾においては、この法則はほぼ当てはまります。
塾の力というのは、つまるところ「改善の管理能力」なんです。
生徒にせよ、教室にせよ、「あるべき状態」でないものを「理想的な状態」に変えていくというのが私たちのやっていることです。
優先順位から言えば、生徒に関する業務が第一、整理整頓というのは第二、第三の業務です。
ですから、どのくらいに細かいところまで神経が張り巡らされているか、というのは教室の環境をみるとすぐにわかります。
余裕のない個別指導塾は掃除をするヒマがなく、まず汚い。
学習環境を美しく保つ、という意志や関心がないとすればそれはそれで問題です。
ビルや校舎が古いというのは関係ないですよ、あくまで内部環境の話です。
わたしのお勧めは面談終わった後にお手洗いを借りてみることですね。
ダメな教室のトイレ周りは、ほぼ汚いです。
生徒数が少ない場合だと、「教室が整理整頓されて清潔であること」は関係なくなってしまいます。管理の実態ではなく、単に塾長がキレイ好きかどうかしかわかりません。
個別指導塾の仕事というのは生徒数が増えると指数関数的に膨張します。そんな中でも、しっかり業務全体が管理されているかどうか、これが重要です。どんな塾でも一部の生徒にとっては満足度の高い場所になっているはずです。問題はその配慮が目立たない生徒、細かい部分にまで行き届いているかどうか、ということです。
ちなみに生徒数はどうすればわかるか。
10月~2月、生徒数が多い教室であればピークの時間帯(平日の19時~21時)はほぼ満席になっています。この時間帯に座席に座っている生徒が全体の8割を超えていれば、それなりに生徒数が多い、と判断して大丈夫です。
そのため、初めて教室見学に行く際、面談は必ずその時間帯に指定してください。
3月~6月は座席にゆとりが出る時期ですので、その期間だと判断が難しくなります。
他にも、生徒のものと思われるファイル数をちらりと見たり、講師の名札数を数えたり、下駄箱の中の靴の数を数える、外からであれば入れ替えの時間に出入りする生徒の人数を数える、自転車を数える、などの裏技(?)があります。
そこまでしなくとも、生徒数が多い教室を訪問すると溢れんばかりに生徒がいるのですぐにわかります。
新規開校でもないのに、ピークの時間帯に座席がガラガラの教室はお勧めできません。
超実践的な「個別指導塾選び」の視点でした。
都内であれば、座席数がピークの2/23(木)【都立入試前日】までがチャンスです。
ぜひ試してみてください。