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Vol.024 誰にでもできる!子どものやる気を引き出す「聴く技術」その2
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Vol.024 誰にでもできる!子どものやる気を引き出す「聴く技術」その2


2017年10月10日更新


前回記事では、中学3年生の夏、子どもが以下のように言い出したらどう返事してあげるのがベストなのか?ということについて書かせていただきました。

「高校に進学しないで働くことにした」
(もちろん子どもには高校に進学してもらいたいと考えています)

第2回目の今回は続編となります。
この質問に対する典型的な4つの返答パターンとそれぞれがダメな理由については、前回記事をお読みになってください。
この突飛な宣言に対してのベストな返答はこうなります。

「高校よりも就職の方が自分のためになる・・、かなり悩んでいるみたいだね」

それでは、なぜこのような返答が最適なのかを見ていきます。
人間関係の原則として、「自分を理解していない人間を理解しようとはしない」と言えます。
これは親子のような間柄においても例外ではありません。
いえ、むしろ親子だからこそ、より顕著にこの傾向が現れると言えます。
子どもが突拍子もないことを言い出すのには理由があります。こちら側に求められるべきことは彼や彼女の立場に、自分自身を置きかえて徹底的に理解するように努めることです。
特に理解すべきは、相手の論理ではなくて感情です。
非常に重要な点なので、もう一度書きます。
理解すべきは論理ではなくて感情です。
このようなことを突然言い出した場合、子どもの感情は何かしら波立っています。
感情的になっている相手に、論理でいくら対抗しても火に油を注ぐようなものです。
子どもからは自分の考えを正当化するための言葉しか引き出せません。
まずは感情的になっている相手を冷静にさせること。
論理による説得は、感情が落ち着いてからです。
しかし、相手の感情を落ち着かせるのは簡単ではありません。
どのようにすれば良いのでしょうか?
ヒントは「共感」することにあります。
相手の感情に「共感」するための、話の聴き方として傾聴のスキルをこれから説明させていただきます。

余談になりますが、私は「聴く」と「聞く」を使い分けて使っています。
「聴く」の方が積極的に相手のことを理解しようとするニュアンスを含んでいます。
「聞く」という漢字、門の中に耳が入っていますよね?
門は自分の都合の良いものしか通しませんから、こちらの「聞く」は自分の知りたい情報だけを集める場合の意味で使うようにしています。

傾聴のスキルには4段階あります。
まずレベル1、理由は後で書きますが、そのままでは使えません。
それは「相手の言うことをオウム返しに繰り返す」です。
「高校に進学しない・・」
これでOK。
少し子どもの心の中をのぞいてみましょう。
モデルケースなので、単純化してわかりやすく書いています。
※()内は子どもの心の声

☆子ども 
「高校に進学しないで働くことにした」
(またどうせ何か文句言われるんだろうな・・)
★親 
「高校に進学しない・・」
(なんで何も言わないんだろ?否定もしないんだ。)
☆子ども
「勉強なんて意味がないって思って」
(ホリエモンも学校なんて無意味ってテレビで言っていた!)
★親 
「勉強には意味がない・・」
(え?絶対否定してくると思ったけど、いつもと様子が違う?)
☆子ども
「実は・・昨日実力テストが返却されたんだけど・・」

突飛な発言が子どもの本音ではないことくらいはすぐにわかると思います。
それしか言っていないのに、否定同意勝手な解釈が始まれば、その先に何か相談しようとする気力をなくしてしまいますよね。
「その理由を話してごらん」と質問するのも違う。
「高校進学するかしないか」が、本当に話したいことではないからです。
その先にある本音をベースに対話しなければ、相手の不安は解消されません。
言葉の先をうながす、最も基本的な技術が「オウム返し」となります。
ただし、「オウム返し」を繰り返すだけでは相手にバカにしていると受け取られる可能性もありますし、これだと会話も弾みにくいです。

そうならないために、傾聴のスキル、レベル2を説明します。
次の段階は「相手の言葉を自分の言葉に置きかえる」です。
これでかなり聴き方が洗練されます。
上の例で示せば、こんな具合です。
「高校よりも就職する方が自分のためになる・・・」
このように相手の言葉の意味を自分の言葉に置きかえて発信します。
表現の仕方次第では、新しい気付きを与えることも出来ます。

長くなりましたので、続きはまた次回とさせていただきます。
次回、完結編です。
傾聴のスキルレベル4まで解説させていただきます。