Vol.154 進路選択にもタテの視点を
2020年05月19日更新
世の中には星の数ほどの会社や学校があり、どこを選ぶかということはとても難しく感じます。
入学した学校に関しても、入学してから「もっと別の場所にしておけば良かった」「きちんと勉強しておけば良かった」「入試で失敗しなければ・・」と後悔ばかりしている生徒もいます。
そうならないようにしようと思えば思うほど、進路選択に悩むことになります。
今日は、就職先や学校選びで行き詰まったときの考え方を一つご紹介させていただきます。
進路選択に行き詰まる=自分が見えている選択肢の中に正解がない、ということです。
以下の四角形の面積が、いまの「自分に見えている範囲の選択肢」だと仮定してみましょう。
この図は過去のブログ記事でも紹介させていただきました。
一般的に、この面積を拡大しようとするとき、本人は「ヨコ」方向しかほぼ見えていません。
「ヨコ」の視点とは、もっと別の就職先や学校を検討してみるようなことを言います。
進路選択における「タテ」の視点とは何なのかというと、すでに手の中にある選択肢の魅力を再発見してみようということです。
そもそも、私たちは自分で何でも選んで生きていると錯覚しがちですが、自分の人生の中で自ら選択できることなどごくわずかです。
私たちは親を選ぶことはできません。
生まれる国も時代も選ぶことはできません。
通える距離で、学費が払える範囲の学校しか選べません。
私たちは、99.9%の「自分の力の及ばないこと」の前提条件の中で生きているのです。
いまの自分のまわりに存在するあらゆる人やモノや選択肢との繋がりはすべて奇跡的な偶然が幾重にも積み重なって生まれています。
いまを幸せに生きている人や人生を上手くやっている人というのは、それまでに出合った選択肢の中に存在する本当の魅力や可能性に気づけた人なのだと私は思います。
たくさん行動して「ヨコ」方向へ視点をひろげたにも関わらず、「これ!」という選択肢に出合えなかったとすると、その人におそらく足りないのは「タテ」の視点の深さです。
その場合は、人生経験豊富な誰かと一緒に、これまでの選択肢の魅力再発見プロジェクトを始動させてみてください。