Vol.224 やってみて初めてわかることがある

Vol.224 やってみて初めてわかることがある



2021年09月28日投稿
2021年09月28日更新



成績が伸びない原因について、真っ先に疑うべきは勉強量です。
それはきちんと勉強をした上での話なのか。
「勉強量」の問題を抜きにして、いくら「勉強の仕方」や「科目との相性」や「科目の単元別の達成度」について振り返りをしてみたところで、質の高い反省はできないです。
大半の小中学生に言えることですが、自分の望む結果に対しての勉強量が足りていません。
反省以前の問題なのです。
だから、まずは充分な勉強量をこなすこと。
これがあって初めて、話はその先へと進むことができます。

プラスジムの高校受験生は夏休み、「1日10時間」の勉強量を目標にがんばります。
それだけやっても、思ったようには成績が伸びない生徒もいます。
しかし、勉強量をこなした上での反省ですから、これまでとは反省の質が変わります。
「やっていない」から伸びなかったわけではない。
では、何が悪いのか。
知識を定着させるための暗記のやり方に問題があったのか、読解力の問題か、苦手意識というメンタルの問題か、理解度に学習単元による差はないか(一次関数の問題だけ出来が悪いなど)、単に本番試験慣れの問題か・・、などなど。
これらは努力したからこそ初めて見えてくる、その子自身が抱える、より本質的な課題です。
いつまで経っても、「勉強しなかったから仕方ないよね」で反省を終えていては、本人の課題意識は「そのうち頑張る、自分はやればできる」止まりです。

どうせやるなら早くやった方がいい。
どうせやるなら一生懸命にやった方がいい。
得意も不得意も、自分についての理解はないよりはあった方がいい。
「1日10時間」は中学生にとってかなりハードな目標だとは思いますが、それだけやれば少なくとも「量」以外の観点からの反省が行えるようになります。
ここに努力することの本当の価値があります。
自分がどんな特性を持っているのか、例えば、情緒など人間の感情面の理解に優れているのか、数理的な情報理解に優れているのか、など将来の進路選びの方針になりえるレベルの自己理解は「量」がそれなりの分量に達していなければ得られません。
1日当たりの「量」を増やせば、必要量に達するタイミングが早くなります。
では、いつまでにその分量に達しておくべきなのか。
半数以上の普通科の高校で、2年生以降は文系理系コースに分かれており、その選択期限は高校1年生までとなっています。
せめてそれまでには一度くらい、「量」に対する言い訳の余地は一切ないくらい必死になって勉強と向き合ってみて欲しいです。


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