Vol.214 時間管理のマトリクス
2021年07月20日更新
「時間管理のマトリクス」という有名な概念図があります。
世界的ベストセラー『7つの習慣』の中で紹介されたもので、企業研修でも頻繁に登場しますから、社会人であれば一度は目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
日々の時間を「緊急」か「緊急でない」と「重要」か「重要でない」の2軸で分類する手法です。
中高生の時間の使い方をこの基準に従ってざっくりと分けてみます。
■時間管理のマトリクス
他にも色々考えられますが、ひとまず整理してみるとこのような感じですかね。
「第1領域」は通常、生徒にとって先延ばしすることのできないものが該当します。
「第2領域」は重要だけれども、いますぐにやらなくても何とかなるもの。
「第3領域」は分類が少し難しいです。本当はここに分類されるべきものが、「第1領域」に混ざりこんでしまうのです。緊急であるために重要であると勘違いしやすいのです。
時間を作り出すときには、「第1領域」だと思っている活動時間の中で「第3領域」に分類できそうなものを探し出し、思い切ってそれを止めることが最も有効な方策になります。
「第4領域」は説明不要かと思います。ダラダラ過ごす時間に何をしているかは人によって異なりますが、ゲーム、テレビやYouTubeを観る、などが考えられます。明らかにダメな時間なのですが、本人にとってストレス解消の時間になっていることが多く、「第3領域」よりも削ることが難しい時間であると個人的には感じています。
このマトリクスを初めて見たという方でも、勘の良い方であればもうお気づきだと思います。
より豊かに生きるために大切なことは、「第2領域」にどれだけ多くの時間を使えるかです。
「忙しい、忙しい」と頻繁に口にしている子どもは、普段の学校生活の大半を「第1領域」か「第3領域」に支配されていることになります。
これの何が問題かと言うと、第一に、気持ちに余裕がなくストレスを抱えやすいということ。第二に、解決に時間のかかる問題をいつまでも克服できないことです。
生活の大部分を占めていた緊急性の高い用事(通学)がなくなるのが夏休み。
多くの生徒は「第2領域」もしくは「第4領域」に大半の時間を使えるようになります。
どちらに時間を使うことができるかで、この先1年の成績が決まります。
Vol.015 夏休み日中のダラけた生活がその先1年をダメにする
有意義な夏休みとなることを心より願っています。