Vol.249 たくさんの笑顔と優しさで

Vol.249 たくさんの笑顔と優しさで



2022年03月22日投稿
2022年03月22日更新



2013年、開校してすぐに、この塾のコンセプトは迷走しました。

塾名の由来

「わかる」だけではダメ、「できる」ようになるまで生徒を支える学習塾。
そのための学習トレーニング機能併設型の教室というのが、塾名にこめた想いでしたが、当初に集まってくれたのは難関私立中高一貫校に通う生徒たちが大半でした。
中学受験で鍛えられた生徒たちですから、自分で勉強する力はあります。
ただし、学校の授業の授業進度が早くて難しい。そんな生徒たちに東大生講師が難問を理解させるための貢献をしていたのが当時のプラスジムです。

そんな中、その生徒は教室にやってきました。
彼女は一番近い公立校である、西宮中学校2年の生徒でした。
直感がありました。
これから間違いなく公立中学校の生徒がたくさんやってくることになるだろう、と。
今日から振り返ってみれば明らかなことなのですが、その日が教室の歴史の分岐点でした。
流れが少しずつ変わり、今日、たくさんの公立中学生が通う教室となったのです。
生徒の多くは成果を出せる「勉強の仕方」を知りません、「勉強の習慣」もありません。
勉強を「できる」ようにさせるまでの手助けを必要とする生徒たちでした。
そんな中で、プラスジムの「都立受験コース」や「定期試験前自立学習」は生まれました。
プラスジムという塾名にも違和感がなくなりました。
はじまりはその生徒のリーダーシップです。

自己主張の強いタイプの生徒ではありません。
自分の意見を伝えることは大の苦手。
ましてや人前でうまく話すなんて、考えられないタイプ。
なにかあればすぐに泣く、決して強そうにも見えない。
そのときの彼女に普通でないリーダーシップがあると判断する人はそう多くないと思います。

私は、リーダーシップをとても単純に考えています。
それは、その人に「人がついてくる」かどうかです。
その結果だけがリーダーシップであり、人がついてこないリーダーシップというのはありえません。
では、人は何についてくるのか、どんな人についてくるのか。
その答えは簡単。
人は幸せについてくる、自分を幸せにしてくれる人についてくるものだと思います。

彼女は高校卒業後、プラスジムの講師となりました。
初めて塾にやってきた日は8年前、生徒として、講師として、顔を見ない日はないのでないかというくらいにたくさんの時間をこの教室で一緒に過ごしてきました。
そんな彼女もついに、この塾を卒業する日がやってきます。
今週末、彼女の送別会を行います。
当日、会場収容数をはるかに超える人数の生徒や職場の仲間から、「送別会に参加したい」とありがたい申し出がありました。
そこにある事実。
彼女はこの教室でそれだけの人を幸せにしてきたのだと思います。

とても印象的な、たくさんの笑顔と優しさで。


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