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Vol.174 親の不安

Vol.174 親の不安



2020年10月06日投稿
2020年10月06日更新



先日、10月4日(日)はプラスジム高校受験生の保護者様向け説明会でした。
ご参加下さった皆様にはこの場を借りて、あらためて御礼申し上げます。
ありがとうございました。

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毎年、秋の受験説明会がもっとも重苦しい雰囲気になります。
どこか遠い世界の出来事であった受験が、いよいよ現実的な問題となる時期だからです。
そんな中、おこがましいのは重々承知ですが、声を大にして申し上げたいことがあります。

親が不安になっても、良いことは一つもないです

親(大人)もひとりの人間です。
不安になってしまうことがあるのは仕方がないことです。
しかし、人間は不安になればなるほどに冷静かつ合理的な判断や行動ができなくなります。
相手との衝突が増え、さらなる失望や怒りの感情が湧いてきます。
親の感情が伝染し、子どもも情緒不安定になります。
子どもは「話しても無駄だ」と思うようになり、大切なことはまったく親に相談に来なくなります。

親からすると、「これだけ言っているのに、なんでわからないんだ」と思ってしまうものです。
しかし、親の気持ちなど子どもにわかるはずがありません。
それだけの人生経験がないからです。

Vol.138 子どもが焦ると親は安心する

親の役割は「なにがあっても大丈夫」という安心を子どもに与えてあげることであり、子どもの逃げ場をなくしていくようなことでは決してないと私は強く思います。
しかし、「不安にならないでください!」と声高に叫んだところで解決策にはなりません。
不安を強く持たれてしまう保護者様の特徴別に、対策をそれぞれ書いていきます。

子どもを自分や他人と比べてしまう
人間は一人ひとり違います。勉強することが得意な子もいれば、芸術分野に長けた子、運動能力に優れた子と色々います。成長の比較基準は常に「過去のその子」であるべきであり、自分や他人の子と比べると、「本来求めるべきでないもの」まで子どもに要求することになります。他者との比較はその子のその時点の相対的な「強み/弱み」を認識するためにだけ使います。これは優れているから良い、劣っているから悪い、という性質のものではありません。
こうした方は「自分の子どもを誰か(←自分自身を含む)と比べてしまう癖」を自覚されるところから始めてください。不快な感情であることが多いと思いますが、それを自覚→反省する、を繰り返すと次第にこの誰かと比較する癖は消えていきます。

細かすぎる
芸術系の大学を卒業された方によく見られる傾向です。観察力に優れているため、非常に細かなところまで子どものことが見えており、見えているがゆえに至らない点がすぐに目に入ってしまう。完璧主義の傾向を同時に持たれていることが多いのもよくある特徴です。意識的に子どもとの間に距離をとり、「大ざっぱ」な育て方をされることをおススメします。このタイプの方は、それでも充分に子どものことは見えていますので大丈夫です。子どもを、自分の作品を仕上げるように育てるのも止めてあげてください。子どもは親の思い通りには育たないものです。

悲観的
物事を正しく認識するためには、楽観⇔悲観のどちらに偏りすぎるものもダメで物事をフラットに観察することが大切です。しかし、人間は大抵どちらかに偏るものでもあります。意識的にもう片側をみるようにしなければ、自分が不安になったり、子どもを叱ったりしてしまいます。どちらにも偏っていないことが理想ですが、一つを選ぶなら親の視点は「楽観」である方がのぞましいです。子どもの試験結果などをみるときは必ず「良いところ」から見るように、日頃から心がけてください。

不安の相談相手がいない、抱えこんでしまう
親も人間ですから、抱えこんだ不安を解消する術がないとつらいものです。受験の不安を相談し合える誰かがいると精神衛生上望ましいです。やりすぎは禁物ですが、抱えている不安を学校や塾の先生に相談してみるのも良いでしょう。誰かの「共感」が不安の解消には効果的です。ただし、その相手を子どもに求めるのは違います。

子どもと一緒にいる時間が長すぎる
「細かすぎる」にもつながってきますが、必要以上に子どものことを知りすぎると親子関係は上手くいかなくなります。「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、人間関係は距離が近すぎると逆に対象のことがよくわからなくなります。どこかに自習に出したり、また逆に親が家の外に出たり、離れて過ごす時間を意識的に取るようにされてみてください。

勝利至上主義
勝敗のはっきり出る体育会スポーツの経験者の方に多いかもしれません。試験の点数は学習状況の健康診断であり、それによって子どもを評価したりしなかったりするためのものではないです。営業部長のようになって子どもを追いこむ方がいらっしゃいますが、親子関係でそれをすると上手く成果を出せなかったときに、子どもには逃げ場がなくなります。「やればできる」と子どもを無責任に叱咤激励し、結末は成果を出せない子どもに対して親が無関心になることで着地します。

Vol.022 「やればできる」を言うと子どもがダメになる

関心が子どもの受験に集中している
思春期とは自立の時期であり、親に管理監視されることを最も嫌がる年齢でもあります。中学受験を経験されている方に多いですが、子どもの受験にご両親の関心事が集中してしまうような状態となると、子どもは息苦しくなります。塾に通わせているのであれば、受験は塾任せにしてしまい、親は自分のやりたいことをやっているくらいでちょうど良いと考えます。とは言え、海外ドラマを何時間も観たり、家でゲームばかりでは、子どもが少しかわいそう。いつも以上に仕事に打ち込んでみたり、ジムに行って身体を鍛えたり、資格取得のための勉強をしてみたりといったようなことが良いのではないでしょうか。

私が思うに、「思春期の子育て」の最大の難所が高校受験です。
色々と書かせていただきましたが、完璧にそれを乗り越えられる方というのは、ほとんどいらっしゃいませんし、物わかりの良い親になって、まったく衝突しないことが正解でもありません。
毎年、どの保護者様も不安を抱え、失敗と試行錯誤を繰り返しながら、前に進んでおられます。
ここががんばりどころ!です。
プラスジムの生徒保護者様も、このブログを読んでくださっている読者様も。
不安=苦しいこと、を乗り越えた先には、感動的で素晴らしい瞬間が待っています。
あきらめたらそこで試合終了、です。

Vol.141 いよいよ決戦

受験当日まで残り20週(東京都の公立入試の場合)。
誰にとっても「やってよかった!」と思える受験になるように、私たちも最後までがんばります。


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