◇平成31年度都立高校入試◇今から考えるべき、都立の勉強方法『理科』編
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◇平成31年度都立高校入試◇今から考えるべき、都立の勉強方法『理科』編



2018年10月11日投稿
2020年01月30日更新


理科編です。

前年度版に加筆したものになります

2019.12.28 追記

令和2年度版の記事を公開しました。
こちらからご覧ください。


『国語編』はこちら
『数学編』はこちら
『英語編』はこちら
『理科編』はこちら
『社会編』はこちら

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1. 平均点推移と全体の構成


平均点推移

  • 平成30年度 61.5点
  • 平成29年度 55.9点
  • 平成28年度 50.6点
  • 平成27年度 59.4点
  • 平成26年度 57.3点

東京都立高校入試の理科です。

平成30年度の平均点は、前年度比+5.6点と易化しました。分布のピークが前年は56~59点だったのですが今回は76~79点となり、平均点は61.5点でも理科が得意な生徒は80点以上が確保できていたのではないでしょうか?ここ5年間で最も高い平均点になったことから、来年は難しくなるでしょう。

問題構成はここ数年と傾向は変わっていません。平成30年度は回路のつなぎ方に関する記述問題とその図を描く問題、あとは化学反応式を書く問題が出ました。
平成31年度も傾向は変わらないと思います。よって、四択問題が22問前後、記述・グラフ・化学式などの選択肢以外が3問前後の構成になる可能性が高いです。

平成30年度の大問構成は以下の通りでした。

  • 大問1 小問集合(4点×7問)(地学・生物・化学・物理)
  • 大問2 レポート形式の小問集合(4点×4問)(地学・生物・化学・物理)
  • 大問3 地学(地層)(4点×4問)
  • 大問4 生物(植物)(4点×3問)
  • 大問5 化学(イオン)(4点×3問)
  • 大問6 物理(電気)(4点×4問)

東京都立入試の理科の特徴として、小問集合である大問1やレポート問題である大問2を除き、実験中心かつ問題文が非常に長いことが挙げられます。問題文から適切に「要素」を読み取り、知っている知識に変換して当てはめる力が求められ、形式に慣れていないと点数は伸びません。
ただ、出てくる実験は必ずどこかでやったことがあるものになるはずです。過去問や実験結果の確認は繰り返しやっておきましょう。


2018s

2. 大問1、2 小問集合 4点×7問+4問 合計44点


大問1、2は小問集合です。

教科書の理解を見る問題で、各分野の基本的事項が頭に入っていれば難しくはないレベルです。
大問1、2が満点を取れていないようであれば、早めに一冊、基本がまとまっている教材をやってみてください。
受験レベルの問題をこなすことも必要ですが、頭の整理は定期的に行うべきです。

先に述べましたが、理科は全体的に身の回りの実験や、現象を用いた問題が多数出てきます。
例えば平成30年度では、「雲のできる仕組み」や「加熱式容器の仕組み」などが出ました。
教科書に載っている知識を丸暗記しても点数には結びつきません。普段から自分の周りのことにも興味関心(「なぜ?」という疑問)を持っておくことをオススメします。

基本的な実験や化学反応式、公式がまずは頭の中に入っていないと、あとに続く大問3~6でも安定した点数を取ることは難しいです。

数学の大問1と同じ考えですね。まずはVもぎでも過去問題集でも、大問1、2は満点を取ることに力を入れてほしいです。

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3. 大問3~大問6 4点×14問 合計56点


大問3~6は、4分野のなかから毎年均等に問題が作られています。

大問ごとの問題数は年によって変化がありますが、「地学・生物・化学・物理」からひとつずつ出てきています。
東京都立理科の問題で、時間が足りないという声はあまり聞かないですが、大問3から律儀に解いていく必要性はありません。得意な分野から確実に点を取っていくのがいいでしょう。

  • 大問3 <地学(地層)> [観察1]⇒[結果1]⇒[観察2]⇒[結果2]⇒[観察3]⇒[結果3]
  • 大問4 <生物(植物)> [実験1]⇒[結果1]⇒[実験2]⇒[結果2]⇒[仮説1]
  • 大問5 <化学(イオン)> [実験1]⇒[結果1]⇒[実験2]⇒[結果2]⇒[実験3]⇒[結果3]
  • 大問6 <物理(電気)> [実験1]⇒[結果1]⇒[実験2]⇒[結果2]⇒[実験3]⇒[結果3]

平成30年度の問題を見ると上記のように、実験をもとにすべての大問が作られていることがわかります。さらにその実験も複数を組み合わせて比較させているので、解きほぐす力も必要です。
一見、難しそうに感じられますが、一つ一つを整理していくとそれぞれの問題は教科書レベルを大きく超えることはありません。

こういった問題形式が苦手な方は、まずは問題を解く前に情報処理能力を鍛えてください。

理科の問題に慣れるために、時間を掛けて問題文の整理を一つ一つやっていきましょう。
「AとBの実験はそれぞれどの部分を比較しているのか」「実験で言いたいことは、教科書ではどのページ・単元に書いてあるか」を考えていくと、必ず一度習った知識にたどり着きます

東京都立入試の理科の類似問題をやる時は、問題をたくさんこなすよりも、復習・見直しに時間を多くかけてくださいね。

正答率10%程度の問題もありますが、基本的な難易度はどの問題もそう大きく違いはありませんから。



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