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『数学』編◇令和2年度都立高校入試◇都立の勉強方法
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『数学』編◇令和2年度都立高校入試◇都立の勉強方法

東京都立高校入試の分析、数学編です。

2019年12月26日投稿
2019年12月26日更新

前年度版に加筆したものになります

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1. 平均点推移と全体の構成


平均点推移

  • 平成31年度 62.3点
  • 平成30年度 66.5点
  • 平成29年度 56.3点
  • 平成28年度 60.9点
  • 平成27年度 62.0点

東京都立高校入試の数学です。

都立入試数学の平均点は、毎年50点台後半~60点台前半で推移しています。
全体的に大きな傾向方針はずっとありません。

昨年度は、正答率1.9%の超難問(大問4 問2②)や5.2%の問題(大問2 問2)がありましたが、それを除けばおおよそ例年通りでした。
80点以上の受験者数が例年と比べて少ないことも特徴でした。平均点は例年通りでも、結果として90点以上はほぼいなく、数学を得点源にしていた方にとっては差が付きにくい年になりました。

マークシートに変更後も各大問の構成は5年以上変更がなく、分野の予想は比較的簡単な科目です。

  • 1~3年生で習った計算問題(文字式・方程式・不等式・展開・因数分解・確率・作図など)
  • 日常の現象を使った規則性・整数に関する問題
  • 一次関数・二次関数
  • 平面図形・証明
  • 空間図形
  • が主な大問構成です。

数学で特にポイントとなるのは、正答率10%以下の問題が毎回数問(大問2~5の最終問題)出ることです。目指している学校の偏差値にもよりますが、かならず全問解かなければいけないことはありません。

二学期の内申点によって当日受験の目標点数は変わってきます。
自分の目標点数をしっかりと把握して、解かなければいけない問題に集中して解く練習をしましょう。

math2019

2. 大問1 小問集合 46点


まずはこの大問1を、確実に46点満点がとれるまでこだわりましょう。

大問1は計9問(計算8×5点+作図6点)でほとんどが毎年同じ構成になっています。内容は毎回変わりますが、四則計算・比例反比例・一次関数・二次関数・連立方程式・平方根・確率・資料の整理・角度・円周角の定理などから出ます。
作図を含め大問1で満点が取れない人は、繰り返し計算部分に注力してください。プラスジムでも大問1ばかりを集めた問題集を夏休みにやっています。

どの問題も、教科書レベルの比較的やさしめの問題です。
大問1は10分以内(1問1分程度)に解けると理想的です。緊張感を持つためにストップウォッチで時間を計りながやるのもいいと思います。

毎年の経験では、確率や作図の問題に戸惑う生徒が多いようです。
心当たりがあるようでしたら、類題が多く載っている問題集を解きましょう。

3. 大問2 文字を用いた規則性の問題・整数問題 12点


大問2は、傾向では規則性の問題・日常の現象を数学的にとらえる文章問題が出てくると予想されます。

毎年出され方が微妙に異なりいくつかパターンがありますが、昨年度は正方形や円を重ねてできる図形の周りの長さを求める問題でした。
過去10年間の問題にはない形式でした。
特に問2の円の問題は解けそうで解けなく、時間を浪費してしまった受験者も多かったと思われます。

問2は例年正答率が10%台の問題レベルになります。今年度は5.2%で、答えにたどり着いた生徒は部分点含めて非常に少なかったと想定されます。志望校にもよりますがここは飛ばしていい方もいるかと思います。

この大問2、市販で売っている教材だとなかなか対応できる教材がないのですが、Amazonで「規則性の問題」と検索するといくつか問題集が見つかります。

規則性の問題は一つ一つ計算していけばいつかは答えにたどり着ける問題ですが、2020年の入試改革に関連してこういった思考力が問われる問題は増えていくことになります。
高校進学後のことも考えて、今のうちから練習しておくことをオススメしておきます。

4. 大問3 関数 15点


大問3は、主に関数問題が3問×5点出題されます。
先ほど大問1の話をしましたが、プラスジムでは大問1~3で大問2(2)大問3(3)を除く計61点をまずはしっかり取るように年内は指導をしています。

大問4と5へ進むのは、大問123で安定した点数(61点以上)が取れるようになってからがいいと思います。先にも述べましたが、大問4と5では毎年正答数10%以下の問題が出やすいです。
取れる部分を確実に取る勉強をしておかないと、テスト当日に思ってもいない差が出てしまう可能性があります。

大問3の傾向もわかりやすいです。比例反比例・一次関数(直線)・二次関数(曲線)が組み合わさり、交点を求める問題や2点を通る直線を求める問題、面積を求める問題などが頻出します。
(過去の大問3の問題を遡ってみてください。非常に偏った問題傾向が見て取れます。)

大問345について知っておいてほしいことを話します。平成31年度の得点分布を見てもらうとわかるのですが、他の科目と比べて数学は傾斜がきつい山形の分布図になっています。この図から「数学は60点~80点を取る人が非常に多く、偏っている」ことに気づきますか?

もう一つ図からわかるのは、逆に数学で80点以上の高得点を(40点以下の点数も)取っている人も少ないということです。
今まで過去問で全く解けていない問題に時間を使うより、見直しに時間を使った方がいい理由もここにあります。
1問のミスによって順位が大きく下がることに十分意識しましょう。

今まで数学を得点源にしてきたという方も注意です。都立入試に限っては正答率20%以下の問題を解ききる力がなければ、数学は80点以下になるでしょう。数学以外の得意科目を作っておくべきです。
数学、国語、社会の得点分布比較

繰り返し述べますが、うっかり当日計算ミスをしてしまうと、大きく差をつけられます。そうならない練習はしっかりとやりましょうね!

5. 大問4 平面図形・相似・合同の証明 17点


大問4も毎年よく似た問題が出ています。平面図形に関する問題とその証明2問×5点+7点です。
平成31年度では、問2(2)の正答率が1.9%でした。ここは毎年10%以下の難問が出されることが多いです。偏差値60以下の高校を考えている人は、飛ばしてしまい、手を付けられるところを優先したほうがいいかもしれません。

証明問題は、毎年あまりひねりのない教科書レベルの問題が出ています。
毎年、相似と合同が隔年で出ていたのですが、平成28年、平成29年度と相似が続いて法則が崩れました。
しかしながら、その後はまた隔年と法則通りとなっています。
法則にしたがうと、今年度は合同条件の年になります。

  • 3組の辺がそれぞれ等しい。
  • 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。
  • 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい。

を、一言一句間違えないように覚えておいてください。

<過去11年間の証明問題の種類と使用した条件>

  • 平成31年度
  • :相似(2組の角がそれぞれ等しい)
  • 平成30年度
  • :合同(2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい)
  • 平成29年度
  • :相似(2組の角がそれぞれ等しい)
  • 平成28年度
  • :相似(2組の角がそれぞれ等しい)
  • 平成27年度
  • :合同(2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい)
  • 平成26年度
  • :相似(2組の角がそれぞれ等しい)
  • 平成25年度
  • :合同(1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい)
  • 平成24年度
  • :相似(2組の角がそれぞれ等しい)
  • 平成23年度
  • :合同(1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい)
  • 平成22年度
  • :相似(2組の角がそれぞれ等しい)
  • 平成21年度
  • :合同(2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい)

相似条件は過去6回分、すべてが条件「2組の角がそれぞれ等しい」を使用しています。
問題のパターンが多く、設定しやすいことが考えられますが、相似問題が出てきたらまずは等しい角度から探してみるといいでしょう。

6. 大問5 空間図形 10点


大問5は、空間図形の問題が2問×5点、毎年出題されています。
平面図形と比較しても、空間図形は問題が難しくなりがちです。ここ5年間はずっと体積を求める問題が出ていますので、練習しておきましょう。
昨年の正答率は問1で57.6%、問2は12.9%と、特に問2は毎年非常に正答率が低いです。

残り時間にもよりますが、大問1~4の見直しに時間を使った方がいいかもしれません。

7. まとめ


東京都立高校入試の数学は、他の科目と比較して得点分布が偏りがちです。
いかに計算ミスを無くして安定的に自分の取るべき点数が取れるかです。
数学は受験用の教材も数多く出ていますので、ほかの科目から数学の目標得点を決めて、演習を重ねていってください。

やみくもに問題集を解くことも悪くはないですが、今のうちに自分の苦手分野・得意分野を把握して問題に取り組む割合を決めれるといいですね。

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